読書好きの中学3年生、月島雫（つきしましずく）は父の勤める図書館へ学校帰りによく通う、空想好きな少女でした。

ある日、ふと自分の愛読書の図書カード全てに「天沢聖司（あまさわせいじ）」の名前が入っている事に気づきます。

しかも、必ず自分よりも先に借りて読んでいたのです。雫はまだ会った事もない彼に興味を抱きます。その後、聖司が同級生だと知るのに時間はかかりませんでした。

ある日、図書館への道で雫は不思議な猫を見つけ、その猫を追いかけます。猫は小さなアンティークショップ「地球屋」へ入っていき、雫は店で老人・西司朗に出会います。

西老人は聖司の祖父で、彼は地下の工房でヴァイオリンを作っていました。そこで雫は素の聖司と出会います。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=6UzojeH64Z4
聖司はヴァイオリン職人になるために中学卒業後はイタリアへ留学したいという夢をもっていました。

確固たる目標を持っている聖司に比べ、何をするべきかが分からない雫は自分の夢を次第に求めていきます。ちなみに雫が聴いている曲は「カントリーロード」です。

聖司の大きな夢に触発された雫は、帰宅するや「耳をすませば」という映画タイトルと同名タイトルの物語を書き始めました。

「耳をすませば」で登場する猫の男爵「バロン」は、雫の世界観が生み出したキャラクターで、空想の世界に入った雫は最初にバロンの歓迎を受けます。

よく似た作品に、スタジオジブリのアニメ映画「猫の恩返し」がありますが、これは「耳をすませば」の主人公の雫が書いた物語という位置づけになっています。

後にスピンオフ作品として、猫の男爵バロンが再登場する「猫の恩返し」が制作公開されましたが、この作品は宮崎駿のリクエストを受け、柊あおいさんが描き下ろした「バロン 猫の男爵」を原作としたものです。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=08LoSJs1pa0
聖司の作ったバイオリンを伴奏に、自分のお気に入りの曲「カントリーロード」を歌う雫の姿です。この後、聖司は雫にポロポーズします。