未来ガジェット研究所のラボメンNo.002の椎名まゆりは16歳、御茶ノ水にある私立花浅葱大学附属学園の2年生です。

岡部の幼馴染で、岡部の「人質にして、人体実験の生贄」という脳内設定に付き合って傍におり、岡部に続くラボメンになりました。自分の事を「まゆしぃ」と呼び、誰に対しても「トゥットゥルー」と変な挨拶をします。自分の心情を表現する時は「まゆしぃは○○なのです」という、これまた変なセンテンスを用いて表現します。

おっとりとした性格かつ、マイペースで天然な楽天家であるまゆしぃは、ラボでは空気を殆ど読めない脳天気娘、頭ゆるゆるのおバカさん等と言われています。ラボの研究内容にはあまり関心を見せませんが、ほんわりした言動や性格から、ラボにおける清涼剤的な役割を果たしている少女です。

まゆしぃはネコ耳メイド喫茶「メイクイーン+ニャンニャン」でアルバイトをしており、源氏名は「マユシィ・ニャンニャン」、金髪のウィッグを付けています。

趣味はコスプレの衣装作りですが、何故か自分でコスプレはせず、仲の良いコスプレ友達に着てもらってコミックメガマーケットで作品を発表しています。一応オタクです。

好物は唐揚げとバナナで、ジャンクフードも好きなまゆりは、食べ物の話題になると途端にご機嫌になります。見た目からは想像できないほどの大食家ですが、父親と毎朝ランニングしていますから、いくら食べても太らない体質をしています。

懐いていた祖母が6年前に他界し、そのショックから、半年ほど失語症同然になっていました。この様子を不憫に思った岡部は、あるアニメの悪の科学者の台詞を引用して慰めたことから、自ら「まゆしいはオカリンの人質」を実演するようになりました。

まゆりは自分よりも少し年長の牧瀬紅莉栖と仲良しで、感情的に嬉しい事があるとすぐに抱きつきます。紅莉栖もまんざらではない様子です。

岡部は時折、突然繋がっていない携帯電話を片手に架空の同志とエア通話を始める等、衝動的に厨二病的な行動を取る事があります。こうした痛々しい振舞いは、まゆり絡みからきています。

安易なタイムリープが引き起こした、バタフライ効果を伴う数々の過去改変の結果、岡部はいつしか「世界線の収束」なる最悪の結末を必ず迎えてしまう世界線に辿り着いてしまいました。その世界ではどんなにまゆりを守ろうとしても、彼女は必ず「死」を迎えてしまうのでした。

まゆりが死なない元の世界線を目指し、世界線の位置を表示する世界線の数値を頼りに、多くの人々の想いを打ち消しながら岡部はようやく、元の世界に戻ってきました。しかし、元の世界ではまゆりではなく、紅莉栖が刺されて死んでしまう世界でした。紅莉栖を失いたくない岡部は、まゆりに代わってガチャガチャを回し、まゆりが当てたレア物メタルのガチャではなく、普通の緑のガチャを当ててしまいます。この事でこの世界線の改変が行われ、紅莉栖の運命を変える準備が整いました。

祖母と一緒に星空を見ていた影響で、今でもまゆりは唐突に空に向かって手を伸ばす癖があります。そして、忌むべきSERNもタイムリープ装置も一切存在しない、全てが平穏なシュタインズゲートのある世界線に辿り着き、まゆりは岡部共々、今日もラボに顔を出すのでした。