セグウェイにはブレーキがついていません。そういった製品構造から、日本では公道での使用は認められていませんが、操作は実にシンプルです。まっすぐ伸びているハンドル付きプレートを前に倒せば前進、プレートを水平状態に元に戻せば停止、反対に手前に引けば後進します。このGIF画像の場合、転倒したセグウェイのライダーは慌ててしまったのか、誤操作でプレートをうっかり倒してしまい、そのまま後ろ向きに引きずられてしまいました。こうしたうっかり事故が多いのも、自動停止機能などの安全装置がついていないセグウェイの問題点の一つです。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=b8DhIKr1R98i2、x2といった第二世代のセグウェイの最高速度は20km/hに及びますので、少しでも操作を誤って事故を起こしてしまうと無事では済みません。決してブラックジョークではありませんが、現にセグウェイ社オーナーは、自宅付近の森でセグウェイを運転中、林道から道を踏み外し、高い所から川に転落死しています。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=x_DrRhiY9UM日本の道路交通法上、改造車両の公道走行は現時点では、認められていませんが、セグウェイもこれに倣って最近まで一切の公道走行は保安上の理由もあって違反とされてきました。欧米と違い、セグウェイの利用は私有地内に限られるのですが、その根拠になったのがモーターの出力です。測定した結果、普通自動二輪並みの計測値を記録したため、2015年6月までセグウェイは「普通自動二輪車」として扱われていました。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=nRNu3qoy51M日本の道路交通法における公道走行可能な「自動車」の定義として、そのいくつかは①急制動可能なブレーキを備えているもの②灯火装置を常備装着しているもの③車両登録を行い、ナンバープレートを取得したものなどの保安基準を満たす必要があるのですが、セグウェイにはその全てが無縁です。逆にセグウェイにブレーキを取り付けて車輪を止めようとすると、より転倒のリスクが高まります。

そのような中、対象エリアを全国に拡大する形で2015年7月、「道路運送車両法の施行規則などの改正」で、セグウェイは正式に「歩道等移動専用自動車」として小型特殊自動車に分類される事になり、ようやく公道走行実験の運びとなっています。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=VV6kRn3IJ2Q
2015年8月、北京世界陸上選手権で、中国人カメラマンが乗るセグウェイがバランスを崩し、男子２００メートル決勝で優勝したウサイン・ボルトに追突する事故が発生した模様を捉えたGIF画像です。人災にはくれぐれも注意しましょう。