GIFとは

■GIFの概要
GIFはGraphic Interchange Formatの略でWEBサイトなどで主に用いられる画像のファイルフォーマットのこと。開発したのはCompuServe社のスティーブウィルハイト氏である。

■GIFのファイルフォーマットとしての特徴
◯色数制限
色数が制限され、256色までしか用いることはできないので、写真や実写動画をGIFにする場合、ファイルサイズが大きくなってしまう傾向がある。しかし、イラストでは色数が少ない場合が多く、特にファイルサイズを抑えることができ、WEBサイトのボタン等に利用される。

◯アニメーション
1989年にはアニメーション機能が追加された。GIF画像を連続的に指定した秒間隔で表示することでアニメーションを実現する。

◯透過
指定した色を透明にすることで透過GIFという形で利用することができる。透過GIFを利用したアメリカの好例として、GIF DANCE PARTYが挙げられる。ダンスするキャラクターの透過GIFアニメーションを画面に配置することでダンスパーティを楽しめる。このようにインタラクティブなWEBサイトに非常に相性のいいファイルフォーマットと言える。
【GIF DANCE PARTY】http://gifdanceparty.giphy.com/


■GIFアニメ開発の経緯・衰退復興の歴史
1987年:CompuServe社が新しい画像圧縮フォーマットとして開発
1989年:透過機能・アニメーション機能が拡張される。
1991年:WWWの登場
1993年:GUIブラウザ「Mosaic」の登場。初期からGIFをサポート
1995年:Royal Frazier氏が「GIF Animation on the WWW」というGIF紹介サイトを開設
1996年:GIFアニメエキスポ「The 1st Internet Gallery of GIF Animation」の開催
1996年:GIFアニメ職人のコンテストコミュニティサイト「AGAG (Animated GIF Artists Guild)」の開設
1996年:世界中のGIFアニメ作家達のアーカイブス「GIfartist.com」の開設
2001年:ブロードバンド普及で常時接続・大容量回線が可能に多少容量が大きくても音楽や美しい映像を駆使したFlashアニメの方が喜ばれるようになった。[GIFアニメの衰退]

2011年:スマートフォンの登場・普及
2011年:モーショングラフィックスやアート手法としてのGIFの活躍 Cinemagraphs [Jamie Beck & Kevin Burg]
2011年:Tumblr社と英ガーディアン紙が米大統領選ディベートをGIFで中継
2012年:「GIF」が2012年のアメリカ流行語に選出「Oxford Dictionaries USA Word of the Year 2012」
2013年:GIFMAGAZINEやGIPHYなどのGIFアニメ投稿サービス提供開始。


■GIFの読み方
GIFの読み方は「ジフ(jif)」である。1987年のファイルフォーマット開発以降、「ジフ(jif)」と「ギフ(gif)」と呼称の論争が続いていた。2012年ウェビー賞の授賞式にて開発者であるスティーブウィルハイト氏が正式に「ジフ」という発音を発表した。

■GIFアニメの利用シーン
一般的にどのブラウザ、どのOS、どんな端末などの再生環境に寄らず再生できる特徴を活かし、WEBサイトの簡単なアニメーションで用いられている。また2012年にアメリカの流行語大賞になった以降、様々な企業のプロモーションで活用されるに至った。

■GIFアニメの投稿サイト
・GIFMAGAZINE(http://gifmagazine.net/
毎月5万作品アップロードされるGIFアニメの投稿サイト、日本語のGIF検索が可能で、FacebookMessengerと連携したアプリ「GIFMAGAZINE for MEssenger(https://itunes.apple.com/jp/app/gifmagazine-for-messenger/id984923399?mt=8)」で簡単にGIFアニメを共有することができる。
GIFMAGAZINE公式クリエイターのページ(http://gifmagazine.net/creators)では、映像作家や漫画家、イラストレーターなどのプロのGIFアニメ作品を見ることができる。アドビシステムズ株式会社とGIFアニメコンテスト「theGIFs」(http://thegifs.net/)も開催している。

・GIPHY(http://giphy.com/
アメリカ発のGIFアニメ検索サイト、キュレーションによりGIFアニメを英語辞書化している。英語でのGIFアニメ検索で最大手。Redditなどの海外のソーシャルブックマークサービスでの返信画像として利用されたり、Twitter、FacebookでのGIFアニメのシェアに非常によく用いられている。

・tumblr(https://www.tumblr.com/
2012年のGIFアニメ流行語大賞の選出に大きく貢献したサイト。多くのGIFアニメクリエイターがポートフォリオサイトをtumblrで作成している。GIFアニメの作品を露出する場合、GIPHY、GIFMAGAZINEのそれぞれ出張版のポートフォリオページをもちながら活動している場合が多い。

・pixiv(http://www.pixiv.net/
2014年6月25日に公開された機能「うごイラ」によって連番に出力した画像をアニメーションさせることが可能になった。

・Twitter(https://twitter.com/
#GIF などのハッシュタグを検索すると世界中のGIFアニメを閲覧することができる。Twitterでは3MまでのGIFアニメを投稿することができる。投稿するとMP4に変換されて劣化表示されるので、厳密にはGIFではない。GIFのまま投稿したい場合は、GIFMAGAZINE、GIPHYにアップロードした後、それぞれのツイートボタンからツイートすると、GIFアニメのまま再生される。

・Facebook(http://www.facebook.com/
2015年6月に個人のフィードでGIFアニメの再生が許可された。現状ではFacebookページでGIFアニメを再生することはできない。(※2015年10月19日現在)現段階では特定のFacebookページは投稿可能となっており、機能の検証中である。

GIFとは