[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=sMzewm-6E3wゼントラーディには「マイクローンには近づくな」という、伝承めいた言い伝えがありました。マイクローンとは地球人類のように小さな体と文化を持つ種族そのものを指す言葉ですが、地球人がそれに該当する可能性を大いに秘めていました。また、伝承のきっかけとなったのは、ゼントラーディ軍や監察軍の兵士を含め、生命を持ったあらゆる種族の始祖である「プロトカルチャー」で、かつて彼らは全銀河に一大文明を築き上げた存在でした。プロトカルチャーは男性をゼントラン、女性をメルトランと呼んでいましたが、地球人同様、彼らは一緒に生活するのではなく、反対に殺し合っていました。男だけのゼントラーディ軍に対抗する、女だけのメルトランディ軍のエースパイロット、ミリア・ファリーナはゼントランを遥かに凌駕する戦闘能力を持ち、撃墜王の名を欲しいままにしてきましたが、統合軍の天才パイロット、マクシミリアン・ジーナスと対峙し、僅差で敗北してしまいます。

雌雄を決したマックスとミリアの間には、尊敬の念から互いに愛が芽生え、2人は人類初の星間結婚を果たしました。そして、2人はコミリア・ファリーナ・ジーナスという女の子を授かりました。これは、プロトカルチャーによって創造された地球人が、祖先は同じであっても生活規範が根底的に違うゼントラン、メルトラン達と分かり合えるという、絶望的な現状を打開する大きなヒントになりました。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=Tt9dGRNEJxAゼントラーディ軍の艦隊を束ねるボトル基幹艦隊は、地球人を危険なマイクローンと判断し、地球もろとも消し去ろうと地球圏に大挙してデフォールトしてきました。何故、マイクローンが危険なのか？それは文化がゼントラーディの軍規を乱し、戦闘員達を骨抜きにしてしまう結果、艦隊そのものが戦闘不能に陥り、最終的には自らも滅ぼされてしまうという、古来から伝わる不文律の教訓にありました。それがいつしか恐怖や怯えの対象にすり替わっていたのです。基幹艦隊総司令ボトルザーは、同じく集結したメルトランディ軍総司令のラプラミズを殲滅し、マクロスと地球に総攻撃を開始しますが、味方艦隊をもあっさりと葬り去ったボトルのやり方に戦慄と怒りを覚えたゼントラーディ軍アドケラス艦隊総司令ブリタイ・クリダニクとエキセドル・フォルムは戦闘中にマクロスと休戦協定を結び、ボトル基幹艦隊に反旗を翻しました。地球をすっぽり埋めつくほどの巨大な敵勢力に対し、地球人類、反旗を翻したゼントラーディの兵士達、その呼びかけに賛同したメルトランディの残存兵士達は、後に伝説の歌姫と呼ばれるリン・ミンメイの奏でる歌の力を信じ、ボトル基幹艦隊に対して最後の総攻撃をしかけます。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=L6ItZbHKEBY歌の力で統率が取れないボトル基幹艦隊は総崩れとなり、友軍となったブリタイ艦隊の援護もあって、マクロスの侵入をあっけなく許してしまいました。そして、マクロスはボトルザー総司令を亡き者にして基幹艦隊を壊滅させ、地球人類は後に第一次星間大戦と呼ばれる宇宙戦争に辛うじて勝利を収める事ができました。

[元動画] https://www.youtube.com/watch?v=Tt9dGRNEJxA地球全土の殆どが灰燼と帰す程の戦いを体験した人類は、大戦の教訓から種の保存の重要性を認識し、宇宙への移民計画を打ち立てます。その第一陣が移民船「メガロード1」の就航でした。かくして、マクロスΔの時代に至る、人類の宇宙植民時代の幕開けとなったのです。