【動く!?イベントレポート】4日間で120本!?北海道でアニメ漬け
概要
2019年11月1日(金)〜4日(月)の4日間、新千歳空港ターミナルビルで開催されたアニメーション映画祭に今年もGIFMAGAZINEが潜入!6回目の開催となる今年は、なんと4日間で120以上の作品を上映!!GIFも短編アニメーションとしてエントリー可能となり、過去最大規模の展開となった本映画祭の模様をGIFでレポートします!
新千歳空港ターミナルビルにて毎年開催されている、世界でも類を見ない空港内アニメーション映画祭。作品コンペティションをメインに、招待作品の上映や、豪華ゲストによる舞台挨拶・トークショーなども同時に行われます。
今年のコンペティションでは長編/短編合わせて世界85の国と地域から、過去最大となる2241作品の応募があり、国際色豊かで多種多様なアニメーション作品が集いました。そして映画祭最終日、いよいよ頂点に立つ作品が決まります!
空港に着いた瞬間から映画祭は始まっている!
空港のあらゆるサイネージに、映画祭の公式トレーラー映像が!
今年は、愛とユーモアをカラフルに表現し続ける唯一無二のアニメーション作家、冠木佐和子さんが制作を手がけ、映画祭の魅力が可愛くぎゅっと詰まった映像になっていました。
ちなみに、冠木さん御本人はトレーラー映像そのまま、会場でソフトクリームを頬張ってました。
【冠木佐和子】
世界4大アニメーション映画祭、SXSW、サンダンス、ロッテルダム、ゆうばりなど世界各国の映画祭でノミネート、受賞歴多数。人間の営みの全てを愛情とユーモアと共にカラフルに表現し続ける、唯一無二のオリジネイター。
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いよいよ映画祭開幕!
開会式では参加者にライトが配られ、全員で即興アニメーションを制作。
世界各国のクリエイターが集まっているだけあり、流石のクオリティです・・・
[元GIF]服部グラフィクスさん撮影/制作
https://twitter.com/hattori2000/status/1190151257559687168
4日間のアニメ漬け生活スタート!
見所1:コンペティションノミネート作品上映
華の短編部門!GIFMAGAZINE的注目作品は・・・
思わず音が聞こえてくる迫力のGIF集。
GIFコンテスト「theGIFs2018」では2賞同時受賞した服部さん。果たして映画祭でも受賞なるか・・・!?
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あらゆるものをぺろぺろするGIF集。
実はこの作品、音もついており、臨場感満載で思わず見入ってしまいました。
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今年はGIFだけでなくVR作品も審査対象に!
へその緒でつながれた母娘の神話を描くVR作品。全天球手描きで制作されており、アニメーションに全身包まれるという新しい体験には感動すら覚えます。
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築地の豊洲移転をきっかけに、すみかを失ったねずみの旅路を描いた作品。
シンプルながら、ユーモアと優しさが溢れるアニメーションに思わずほっこり。
GIFMAGAZINEにも可愛いねずみのGIFがたくさん掲載されています!
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ノミネート作品上映後には、各作品の作家によるトークショーも。
どのような思いで作品を制作したのか、フェスティバルディレクターの土居さんをファシリテーターにその場で詳しく聞けちゃいます。
長編部門!GIFMAGAZINE的注目作品は・・・
ある夏の日、楽器を触ったこともない不良学生たちが、思いつきでバンドを組むことから始まるロック奇譚。
全編手描き、制作期間7年超、作画枚数40,000枚超、実写の動きをトレースする手法“ロトスコープ”を用いた珠玉のアニメーション作品。豪華声優陣には、坂本慎太郎、駒井蓮、前野朋哉、竹中直人などを迎え、2020年1月より全国公開されます。
映画祭では全国公開に先駆け、なんと作品を爆音上映!
さらにメイキング・トークショーや、劇中のライブシーンに出演しているトクマルシューゴ&伴瀬朝彦を迎えたミニライブも。
見所2:話題の作品をシアターで見れるチャンス!
招待作品として、その年話題になったアニメーション映画作品や、名作アニメーションも特別プログラムで上映。今年は映画『プロメア』や『センコロール コネクト』、『AKIRA』の爆音上映やテレビシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』の特別上映など、注目の作品が集まりました。
今年の映画祭メインビジュアル制作を担当し、『つり球』『デジモンアドベンチャー tri.』のキャラクターデザインでも知られる北海道出身のクリエイター宇木敦哉さん監督作品。
今年6月に劇場公開され、熱狂的な支持を得た伝説のアニメーションが復刻上映されました。
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1作目の『センコロール』制作に参加されていたmebaeさん(スタジオポンコタン代表)と澤田淳さんを迎えた舞台挨拶も行われ、作品が生まれた背景や制作当時の裏話など、貴重なお話をたっぷり聞くことができました。
見所3:豪華ゲストによるレクチャー・トークショー
アニメーション業界の第一線で活躍するクリエイターや、アニメーションスタジオ、プロデューサーから直接話が聞ける特別プログラムも実施!
こちらは映画『HELLO WORLD』の企画・プロデュースを担当した武井克弘さんによるプロデューサー論のレクチャー。『HELLO WORLD』の制作背景を実例に、制作スタッフの集め方〜予算管理まで、外からは見えづらいアニメーション制作の裏側を分かりやすく解説してくださいました。
2019年9月20日より全国公開中の「SAO」伊藤智彦監督 劇場版最新作。
脚本に「正解するカド」の鬼才・野﨑まど、キャラクターデザインに『けいおん!』の堀口悠紀子と傑出した才能が集まり、3DCGによる新しいアニメーションの可能性を提示した“新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー”。
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見所4:展示スペースでアニメをリアル体験!
シアター内エントランスと、国内線ターミナルビル2階センタープラザでは様々なアニメーション作品の展示・体験ブースが登場。旅行中のファミリーや、出張で来たのであろうサラリーマンまで、楽しそうにアニメに触れる姿が印象的でした。
22時、上映プログラム終了!でもお楽しみはまだまだこれから!
シアターの真向かいにある「新千歳空港温泉」。
源泉掛け流し、サウナや岩盤浴も完備と至れり尽くせり。
シアターから徒歩15秒で向かえるので、22時最後の上映を見終わったあと、そのまま温泉に直行するスタイルがおすすめです。
空港内のホテルで、毎年映画祭の開催期間中だけオープンする「BAR NEW CHITOSE for Creater's Lounge 2019」。映画祭に参加する世界中のクリエイターが夜な夜な集まり、交流を深める場となっています。
映画祭最終日、いよいよアニメーションの頂点が決定!
なんとGIF作品が入賞!
ループするGIFの魅力と、繰り返す愛しいしぐさのベストマッチが審査員の心に刺さったようです。
Xiao Hong
トラディショナルなスタイルのアニメーターであり、子ども向け絵本のイラストレーターとしても活躍。GIFアニメーションを、都市の生活がいかに美しくなりうるのかについて、静止画ではなく瞬間として表現するための、新しく完璧な方法として捉えている。
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短編部門では・・・
論理や理解の及ばぬ速度で展開することによって、理解するのが難しい方法で意味を作り出す、魔術的で奇妙な映画。あえて抽象的でありつつ、実は意味にも溢れる作品。
野々上 聡人
主に油彩、ドローイングを中心に日本、ドイツ(ベルリン)、オーストラリア(メルボルン)で個展多数。スタイル、技術、に裏づけされない、「らしさ」によらない見たこともない絵を求めて描く。
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日本グランプリに輝いたのは公式GIFerでもある築地のはらさん!
築地 のはら
東京藝術大学大学院メディア映像専攻修後、 現在東京造形大学アニメーション専攻助手を務める。2次元と3次元の融合とねずみが好き。
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そして短編グランプリに輝いたのは・・・
今年で2度目のグランプリ受賞となるTomekさん。
美学的にも物語的にも、驚きを与えるほどに率直で誠実にサブカルチャーを描き、新たな世代の到来を象徴する作品として評価されました。
Tomek Popakul
シュチェチンにある美術高校の版画専攻を卒業。ウッチ映画学校で脚本を1年間学びながら、アニメーションの修士号を取得。れまでに10本の短編アニメーションを制作し、世界中の映画祭で高い評価を受けている。
受賞者の皆さま、おめでとうございました!
受賞作品リストはこちら
http://airport-anifes.jp/competition/awards/